人の役に立つ記事が書けなくて手が止まるなら、そんなブログ論は捨ててしまえ
現在のブログ論の主流は「人の役に立つ記事を書きましょう」になっています。
有名なブロガーさんから先輩ブロガーまでみんなそんなことを言っているので、「そういうものなんだろう」と思っているかもしれませんね。
でも、本当にそうなんでしょうか?
「ブログは人の役に立つ記事を書かないといけない」なんて義務はどこにもありません。
それなのに自分の記事は「人の役に立たない」と思って書かないのは正しいことなのでしょうか?
私は違うと考えています。
だからそんなブログ論は「ポイッ」しちゃいなよ、がこの記事の結論です。
1.なぜブログを書くのが苦しいの?
どうもここ数年、ブログを書くのに苦しんでいる方をたくさん見てきました。
どうして苦しんでいるのかと思って話を聞いてみると、原因の1つとしてあるのが「人の役に立つ記事」を書かなければならないという状態です。
ブログ論ではアクセス(ページビュー)を増やすためには「人の役に立つ記事を書きましょう」というのが定番です。
だからブログを始めた時から人の役に立つ記事を書こうとします。
ブログに出会う
↓
ブログ論を読む(人の役に立つ記事が大事!)
↓
「人の役に立つ記事」を1記事目から書き始める
「1人でも多くの人に読まれるため」のブログ論なので、これ自体は目的に沿った方法といえます。
でも、この流れこそがブログを苦しいものにしている気がしてなりません。
2.昔はブログ論を読まなくてもブログを書いていた。
昔はどうだったかなと思うと、ちょっと違うことに気づきます。
ブログに出会って自分の書きたいことを自由に書いている人が多かったように思います。
ブログに出会う
↓
1記事目から書き始める
例えば無料ブログとWordPressのどっちがいいかという議論があります。
ブログ論を読むと「自分で独自ドメインを取った方が将来的に資産になるからWordPressが良い」「マネタイズが自由にできないから無料ブログはおすすめしない」というものをよく見ます。
確かにその通りです。
でも、昔は無料ブログで気楽に始めてすぐに記事を書いていたんだけどな、と思い当たります。
自分でサーバーを借りて、ドメインを取って、WordPressの設定をして、テーマを決めて・・・とそもそもブログを始めるまでのハードルが上がっています。
無料ブログならブログサービスさえ決めてしまえば設定は少なくてすぐに記事が書けます。
これだけ見ても、今ってブログを運営するハードルが勝手に上がってしまった気がします。
私がWordPressを使い始めたのは2年前で、それまでは14年間ずっと無料ブログでした。
ブログ論を読まなくても記事は書けます。
でも、ブログ論を前提にした記事がどんどん増えているのも事実です。
3.「人の役に立つ」ってそもそも何?
そもそも「人の役に立つ」ってなんやねんという話です。
「日記ブログはアクセスが少ない」というのはブログ論の通説みたいになってます。
だから日記ブログはダメなんだという意見もあるでしょう。
SEO的にはそういう記事があると足を引っ張るから消した方が良いという意見を見て、わざわざ記事を削除する人もいます。
確かにアクセスとかお金を稼ぐことからすればその通りだと思います。
でも、それがすべてでしょうか?
例えば自分がある病気になって、ネットで調べたときに「闘病日記」について書かれたブログを読んだとします。
自分の経験上、そういうときは最初から最後まで何時間もかけてその人のブログを読みます。
共感して、
泣いたりして、
救われたりして。。。
たぶん病気の内容からしてそんなにアクセスはないと思いますし、お金も稼げるわけではないでしょう。
そもそも記事を書いた人は、誰かの役に立とうと思って書いたのでしょうか?
たぶん違うんじゃないかと思います。
「その人自身の記録」として書いたんだと思います。
でも、それを読んだ読者の「1人」が救われたとしたら、その価値はどのくらいのものなのでしょうか。
自分がそういうブログに救われたからこそ、自分でも何か伝えたくてブログを始めたんじゃなかったでしたっけ。
アクセスが多いとかお金が稼げるとか、そういうことのために始めたんでしたっけ?
4.他人と比較するためにブログを書いているの?
twitterでいろいろな方を見ているのでよく思うのですが、自分と他人を比較してしまうのは本当にどうしようもないことだと思います。
比較するなというのが無理な話です。
他人と比較すると「なんで自分はアクセスが少ないんだろう、もっと人の役に立つ記事を書かないといけないんだろうか」と思うかもしれません。
そう思っても仕方ないと思います。
でも、ちょっと待ってください。
他人と比較するためにブログを書いているんでしょうか?
確かに3か月で月5万PVになったとか、月10万円稼いでいるとか、いろんな人がいます。
そういう人を見て「自分も」と思うのはとても自然なことです。
しかし、アクセスやお金を稼ぐために始めたんでしたっけ?
もしかして、ブログを始めた原点を忘れていませんか。
終わりに
この「クロネのブログ講座」自体がブログ論の1つです。
すごい矛盾したことを言っているように思われるかもしれませんが、その通りです。
「書き込むだけで「役に立つブログ記事」が発見できるシート」なんてその典型ですからね。
ブログ講座の目的は「自分の好き・得意・趣味を生かした自動販売機化する方法を広めること」です。
そのためにはどうしても日記ブログのままでは厳しいので「人の役に立つ記事」を書くことを伝えています。
ブログ講座と出会ってしまったがために苦しんでいる方がいるのも承知した上でこの記事を書いています。
でも一言言わせていただけるなら、それは「目的」と「手段」が合っていないから苦しむのです。
「人の役に立つ記事」を書くというのは「手段」にすぎません。
でもそれによってブログが苦しくなっている方は、そもそも手段が間違っているわけです。
今すぐ「人の役に立つ記事を書かなければならない」という重(おも)りを捨てましょう。
・・・ポイッ・・・
気持ちが軽くなります。
あなたが悪いんじゃなくて、そのブログ論があなたに合ってないだけですから。
最後に、この記事を書くにあたって読ませていただいたブロガーさんの記事をご紹介します。
ブログをはじめた原点は「自分が書くのが好きで、子育てで感じた事や、悩んだ事、嬉しかった事、悲しかった事を残したい」と思ったからです。
(中略)
あぁ・・・そうだ・・・私は夫との死別により空の色がわからないくらい落ち込んだけど、今は毎日のように空を美しいと思えるほどになって、自分を振り返ってブログを書いてみようって思ったんだっけ。
あなたのブログライフが楽しくなることを心より祈ってます。
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