両親・祖父母の不動産の所有者がどうなっているかを聞く(謄本を取る)
こんにちは。クロネです。
母から
「おばあちゃんの持っている土地について相談したい」
と言われて話を聞いていました。
祖母の自宅は離島にあります。
その中で
「固定資産税は払っているけど、おじいちゃんが死んでから登記しているかどうかわからない」
と言われて
「ヤバいなあ」
と思ったので、いわゆる「(登記簿)謄本」をとることにしました。
※電子化が進んで今は「登記事項証明書」と呼びますが、長いので以下「謄本」と書いてます。
謄本は誰でも取れる
祖父母や親が謄本を持っていれば、それを見せてもらえばいいですが、なんか聞きにくいばあいもありますよね。
それに、残っている謄本が「最新もの」かどうかも分かりません。
自分は仕事でよく最新の謄本を取っていました。
土地や建物のある場所さえわかれば、誰でもネットで取れます。
土地・建物の所有者である必要はありません。
そもそも登記は
「この土地は私のものです!」
という他人への権利の主張が目的で、赤の他人に見られる前提の制度ですから。
謄本は数分で取れる
法務局に行ったり、郵送でやり取りしたりすると時間がかかりますが、ネットなら一瞬で終わります。
⇒登記情報提供サービス
例えば「一時利用」を選んで
規約に同意して、自分の氏名などの情報を登録すれば、すぐ使えるようになります。
土地か建物(家屋)を選んで、「住所」を入れればOKです。
「全部事項」の場合、1件331円(2024年5月28日現在)です。
クレジットカード情報を登録して支払うと、PDFで謄本が取得できます。
土地・建物は誰の名義になっているか?
まあ、方法はさておき、謄本が取れたら
「誰が所有者になっているか」
を確認しましょう。
「所有者」として名前が載っている人です。
例えば相続があって登記をしていないと、亡くなった方の名前になっていることがあります。
我が家の場合、祖父が亡くなって登記をしていなかったので、亡くなった祖父の名前になっています。
あかーん
4月から相続登記の義務が発生
実は今年(2024年)4月から、相続登記が義務化されました。
4月以降の相続はもちろんですが、過去に相続した分も対象です。
正当な理由がないのに相続登記をしない場合、
10万円以下の過料(ペナルティ)
が科される可能性があります。
一応、3年間の猶予期間がありますが、早めにやっておいた方がいいですね。
4月前後も全然騒がれていませんが、たぶん猶予期間が終わるギリギリになって、
「そんなの知らなかった!」
と騒ぎだす未来が見えます。
まあ、そういうこともあるので、
まずは過去の相続で土地・建物がどうなっているかを確認する
のは大事だと言えます。
そもそも母から相談を受けたのも、
「相続登記の義務に関するニュース」
を見たからのようです。
⇒法務局「相続登記が義務化されました(令和6年4月1日制度開始) ~なくそう 所有者不明土地 !~」
https://houmukyoku.moj.go.jp/tokyo/page000275.html
建物に登記がない場合は・・・
今回、土地の謄本は亡くなった祖父が持っていることがわかりました。
しかし、建物の謄本を取得しようとしたら、
「存在しない」
と出てきました。
「うわぁー」
と思わず声が出ました。
登記していません(未登記)。
土地は最初から地球に存在しているので誰かが持っていたりしますが、建物は人工的に作って存在します。
つまり、新築の建物の場合、自分で登記しないと存在しないわけです。
住宅ローンを組んでいる場合は、銀行が担保に取るので確実に建物も登記します。
ますますイヤな予感がします。
「これ、退職金で現金一括購入しただろう」
と予想して、事情を知っている伯母に聞いたら正解でした(うれしくない)。
「おじいちゃーーん、なんで登記しなかったのー」
と声が出ましたが、よく考えたら家が建つあたりは祖父は入院中で、翌年に亡くなっているのでバタバタしていたんでしょうね。
いや、でも30年放置はあかーん(本日2回目)。
固定資産税は登記に関係なくかかる
建物は未登記ですが、固定資産税はかかっています。
そのため、建物も登記されていると思い込んでいたようです。
母は
「登記していないのに税金だけはかけるなんて!」
と言っていましたが、登記しないことで税金がかからない方が不公平だと伝えたら
「それもそうか」
と納得していました。
まずは現状把握、次はどうするか
今回は、現状把握のお話でした。
我が家の場合は、祖母の自宅を引き継ぐ人がいないため、できれば売却したいなというわけで、じゃあまずは登記からだね、と今のところなっています。
自治体に引き取ってもらおうと考える人もいるかもしれませんが、それは難しいです。
実は数年前に父方の祖母が亡くなった後も、自宅を売却して無事に問題が解決しています。
ネットビジネスで生計を立てている方が、100万円で買ってくれたようです(時期的にアフィリエイターだったりして)。
母方の祖母の家も、近くで別荘として買っている人がいるそうなので、勝手に期待です。
ちなみに、自分の両親の住んでいるマンションは値上がりしていて、こっちは売却も賃貸も両方いつでもできるから大丈夫だと母が言っていました。
ついでに妻の方も、山奥にある誰も住んでいない不動産があるので、妻に聞いて謄本を取ってみたら、ちゃんと土地・建物ともに登記がしっかりしてありました。
「うちもこうなっていたらよかったのに」
とため息です。。。
【今日のおすすめ】
- 両親・祖父母の不動産の所有者がどうなっているかを聞いてみる
- その不動産を今後どうしたいかも聞いてみる
- 聞きにくかったら住所から謄本を取る
- 配偶者がいる場合は、配偶者の両親・祖父母の不動産の状況も知っておいた方がいいかも
放置すると困るのは次の世代の自分たちや、その次の世代の子どもたちですからね。
どこかで止めないと。